保険医療サービスの知識等
令和3年10月10日(日)に行われた第24回介護支援専門員実務研修受講試験(保健医療サービスの知識等 26~45問)、ケアマネ試験過去問です。
ご存知のように、過去問は直近ほど今の制度改正に合った、本番さながらの問題です。まず、実力チェックの一つとしてチャレンジしてみて下さい。苦手分野等がわかればあとは、そこを重点に学び再度挑戦、実力チェックを行うことで”合格”の二文字がより身近なものになります。
問題 26~45問題
問題 26 高齢者にみられる疾病・病態について適切なものはどれか。3つ選べ。
1 薬疹は、薬剤服用後1~2か月で出ることが多い。
2 高齢者の肺炎は、再発・再燃を繰り返して難治化することがある。
3 白内障は、水晶体の混濁により視力低下をきたす。
4 脱水があっても、めまいやふらつきは生じない。
5 ナトリウムが欠乏していても、嘔気や頭痛などの自覚症状がないこともある。
問題 27 バイタルサインについて正しいものはどれか。3つ選べ。
1 バイタルサインとは、体温、脈拍、血圧、意識レベル及び呼吸である。
2 感染症に罹患しても、発熱がみられないことがある。
3 1分当たりの心拍数60以上を頻脈という。
4 血圧は、160/100mmHg未満を目指すことが推奨されている。
5 口すぼめ呼吸は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)によくみられる。
問題 28 次の記述のうち適切なものはどれか。2つ選べ。
1 血清クレアチニン値は、高齢者の長期にわたる栄養状態をみる指標として用いる。
2 血清アルブミン値は、腎機能が悪化すると高値になる。
3 上腕や下腿の周囲長は、寝たきりなどで体重測定が難しい場合の低栄養の判定に使われる。
4 胸部X線検査は、心不全の診断にも有用である。
5 解熱せずに持続する発熱を、間欠熱という。
問題 29 排泄について適切なものはどれか。3つ選べ。
1 排泄のアセスメントでは、排泄場所がトイレの場合には、居室、廊下、トイレの温度や明るさを確認する。
2 排泄のアセスメントでは、排便については、1週間の回数のみを確認すればよい。
3 強い尿意とともに尿が漏れることを、腹圧性尿失禁という。
4 排泄の介助に伴い、家族は腰痛や睡眠不足などの身体的影響を受けることがる。
5 食事内容の確認は、排泄のコントロールに必要である。
問題 30 次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。
1 予定より早く目覚め、その後眠れなくなってしまうことを熟眠障害という。
2 唾液には、口腔内の自浄作用がある。
3 誤嚥性肺炎の発症を防ぐには、口腔内の環境を整えることが重要である。
4 本人から訴えがなくとも、義歯が合わないなど口腔に何らかの問題がある場合は、歯科受診を検討する。
5 ヒートショックとは、暑熱環境における身体適応の障害によって起こる病態である。
問題 31 認知症のケアや支援について適切なものはどれか。3つ選べ。
1 認知症施策推進大綱では、医療従事者等の認知症対応力向上の促進を図ることとしている。
2 認知症疾患医療センターは、地域の介護関係者等への研修は行わない。
3 認知症ケアパスとは、認知症の人の状態に応じた適切な医療や介護サービスの提供の流れを示すものである。
4 認知症初期集中支援チームは、警察と介護事業者や地域の関係団体が協力して認知症の人を捜索する仕組みである。
5 認知症地域支援推進員は、認知症の人やその家族を支援する相談支援や支援体制を構築するための取組を行う。
問題 32 高齢者の精神疾患について適切なものはどれか。3つ選べ。
1 精神症状は定型的でなく、訴えが多彩かつ曖昧なのが特徴である。
2 老年期の抑うつの背景要因としては、社会的役割の喪失などがある。
3 老年期うつ病は、1年後に半数以上が認知症に移行する。
4 アルコール依存症の患者数に占める高齢者の割合は、近年急速に減少している。
5 老年期のアルコール依存症には、若年発症型と老年発症型がある。
問題 33 診察や治療について、より適切なものはどれか。2つ選べ。
1 医学的診断のプロセスでは、主訴の前に、家族歴や既往歴の聴取を行う。
2 診察や検査は、患者の身体的負担が小さいものから行うことが原則である。
3 治療は、診断に基づいて行うことが重要である。
4 最も治療効果の高い治療法を常に選択する。
5 介護支援専門員は、医学的な立場から治療法について助言すべきである。
問題 34 高齢者にみられる疾病・病態について適切なものはどれか。3つ選べ。
1 誤嚥性肺炎の予防には、嚥下機能のみを維持すればよい。
2 大腿骨頚部骨折は、寝たきりの原因となりやすい。
3 薬の副作用によるふらつきにより、転倒を起こすことがある。
4 排泄物による皮膚の湿潤が加わることで、褥瘡が生じやすくなる。
5 褥瘡ができた直後から約1~2か月の時期を急性期と呼ぶ。
問題 35 栄養に関するアセスメントについて正しいものはどれか。3つ選べ。
1 高齢者は、若年者に比べてエネルギー摂取量が少ないことを当然の前提とする。
2 低栄養状態の徴候には、筋肉量の減少、血清たんぱく質の減少などがある。
3 低栄養状態は、フレイルや要介護状態の要因の一つである。
4 認知症高齢者については、異食、盗食などの摂食行動の有無を把握する。
5 高齢者の摂食・嚥下障害は、栄養過多を引き起こすおそれがある。
問題 36 感染予防について、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1 すべての人が感染症にかかっている可能性があると考え、感染予防に努める。
2 症状のある人だけマスクを着用して感染予防に努めればよい。
3 手洗いでは、指先、指の間、親指、手首を洗い忘れないようにすることが基本となる。
4 マスクや手袋、エプロンやガウンはできるだけ節約し、使い回すように心がける。
5 高齢者は、一般的に感染症に対する抵抗力が低下していることを前提とする。
問題 37 在宅医療管理について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 在宅中心静脈栄養法は、点滴栄養剤を中心静脈に直接入れる方法である。
2 在宅自己注射は、家族以外の訪問介護員も行うことができる。
3 経鼻胃管は、定期的に交換する必要はない。
4 悪性腫瘍疼痛管理では、身体的側面だけでなく、精神的側面からも考えることが重要である。
5 人工呼吸療法には、侵襲的、非侵襲的に行うものの2種類がある。
問題 38 高齢者の病状・病態について適切なものどれか。3つ選べ。
1 喘息や心不全による呼吸困難では、起座呼吸で症状が楽になることが多い。
2 心筋梗塞の症状には、必ず強い胸痛がみられる。
3 脚の骨折で多い部位は、骨幹部(骨の中央)である。
4 寝たきりの高齢者は、吐いたものが気管や肺に入り、誤嚥性肺炎を起こすことがある。
5 急激に浮腫が出現した場合には、心不全の増悪なども考えられる。
問題 39 次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。
1 眼の疾患により、ふらつきを生じることはない。
2 高齢者では、若年者と異なり、薬の副作用は出ない。
3 骨粗鬆症は、骨折後に診断されることもある。
4 脳卒中は、再発すると後遺症が重くなることがある。
5 糖尿病の薬物療法を受けている患者が食事をとらない場合には、低血糖になる可能性もある。
問題 40 高齢者の臨死期のケアについて、より適切なものはどれか。3つ選べ。
1 つじつまの合わないことをいう場合も、それを否定せずに対応する。
2 反応がないように見えても、いつもどおりの声かけをする。
3 息苦しさが楽になるように、常にベッドを平らにする。
4 口腔内の保湿や清潔を保つ。
5 急変時の対応は、その時に考えればよい。
問題 41 指定訪問看護について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 高齢者が自立した日常生活を営むことができるよう、その療養生活を支援する。
2 訪問看護事業所には、言語聴覚士を配置することができる。
3 訪問看護では、薬剤の処方も行う。
4 訪問看護事業所は、介護老人保健施設の入所者にも訪問看護を提供できる。
5 訪問看護の提供に当たっては、家族に対しても適切な指導を行う。
問題 42 指定訪問リハビリテーションについて適切なものはどれか。3つ選べ。
1 指定訪問介護事業等の従業者に対し、介護の工夫に関する指導を行ことができる。
2 リハビリテーション会議の構成員には、指定居宅サービスの担当者も含まれる。
3 介護報酬上、サービスの提供回数に限度はない。
4 訪問看護ステーションの理学療法士がサービスを提供した場合は、訪問リハビリテーションに分類される。
5 対象者は、通院でのリハビリテーションが困難な利用者である。
問題 43 指定看護小規模多機能型居宅介護について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 訪問看護及び小規模多機能型居宅介護の組合せによりサービスを提供する。
2 登録者の居宅サービス計画は、居宅介護支援事業所の介護支援専門員が作成する。
3 居宅サービス事業者その他保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。
4 そのサービスを利用しない日に登録者が通所介護を利用した場合には、通所介護費を算定することができる。
5 利用者に対してターミナルケアを行うことができる。
問題 44 介護老人保健施設について正しいものはどれか。2つ選べ。
1 入所者の在宅復帰を目指す。
2 入所者は、要介護者より要支援者が多い。
3 サテライト型小規模介護老人保健施設は、定員29人以下である。
4 施設内で提供される保健医療サービスで完結する施設サービス計画を立てる。
5 災害その他のやむを得ない事情がある場合でも、入所定員を越えて入所させてはならない。
問題 45 介護医療院について正しいものはどれか。2つ選べ。
1 主として短期的な療養が必要である要介護者を対象とする。
2 その開設に当たっては、医療法に基づく都道府県知事の許可を受けなければならない。
3 2020(令和2)年3月末時点で全国で1,000施設以上である。
4 ユニットケアを行うユニット型もある。
5 入所者のためのレクレーション行事を行うよう努める。